高血圧 | ||
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血圧は測定時の状態や時間帯、測る機械によっても値が上下します。1日のうちでは昼間が高く、夜は低くなりますし、緊張やイライラ、不安等の精神状態も影響します。
また白衣高血圧症といって、病院の診察室に入ると血圧が高くなる人もいます。そのため測定するたびに高い、低いと一喜一憂するものではありません。 食事指導や生活指導で血圧が下がらない場合、薬物治療をすることになります。
高血圧は特に症状がないため、また薬を飲むと一生飲まなければならなくなるのではないか….等という考えから、 なかなか治療に踏み切れない人がいますが、高血圧は癌と同じように早期に発見し早期に治療することで、後の合併症を少なくすることができる病気です。 また治療開始が早いほど生涯に服用する薬の量が少なくなるという統計がでています。現在の薬は殆どが1日1回の服用で済みますし、安価で副作用も殆どありません。
減塩や禁煙、睡眠時間の確保、ストレスを避けること等はもちろん重要ですが、 ○○のお茶を飲めばいいとか、△△の酢を飲めば治る等の不確実な情報に惑わされない事が大切です。 残念ながら高脂血症、糖尿病も含め生活習慣病は多くが治癒するものではありません。管理、コントロールしていくものなのです。
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高脂血症 |
血中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が高くなる病気です。
高脂血症の原因には遺伝的素因(家族性高コレステロール血症)、脂質やカロリーの多い食事、肥満、過度の飲酒等があります。
高脂血症は動脈硬化性疾患である脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすリスクが高いことが分かっています。 食事指導、生活指導で、一定の基準値に達しない場合は薬物治療の対象となります。 コレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールと善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールがあります。
体質による影響も大きく、食生活習慣の改善では思うような効果がないこともあります。 リスク別に目標値が定められていますが、特に心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患の既往がある方はLDLを100mg/dl以下、
できれば80mg/dl以下に下げることが再発予防に重要とされています。 また罹病期間も重要であり、家族性高コレステロール血症のように若年期から高値の場合、
働き盛りの50-60歳代で心筋梗塞や脳梗塞をおこす可能性が高くなり、早期からの治療介入が大事になってきます。 |
糖尿病 |
糖尿病は、インスリンの作用不足により、血液の中に含まれる糖の濃度が高い状態が続く病気です。
インスリンを合成・分泌する膵臓のランゲルハンス島ベータ細胞の破壊、消失によって起こる1型糖尿病と、
インスリン分泌低下やインスリン抵抗性をきたす素因を含む複数の遺伝因子に過食、運動不足、肥満、ストレス等が加わって発症する2型糖尿病に分類されます。 現在、予備軍を含めて約1600万人の患者がいるとされています。 血糖の調節は、膵臓にあるベータ細胞から分泌されるインスリンというホルモンの作用によって行われており、
このインスリンの分泌が低下したり、その働きが十分でないと血糖がスムーズにエネルギーとして使われなくなったり、 肝臓から過剰なブドウ糖が放出されたりして、血糖値は高くなります。 糖尿病の症状は自覚しにくく、血糖値が多少高いくらいでは、全く症状がありませんが、徐々に、そして確実に進行していく病気です。
代表的な症状としては、たくさん水分をとってものどが渇く、トイレが近くなる、尿の匂いが気になる、傷が治りにくい、だるくて疲れやすい、やせてくる等があります。 糖尿病を放置していると、高血糖が全身の様々な臓器に障害をもたらします。
糖尿病で本当に怖いのはこれらの合併症で、
とくに眼の網膜、腎臓、神経は障害を受けやすく、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害は糖尿病の三大合併症と呼ばれています。 網膜症から失明したり、腎症から腎不全になり人工透析が必要になったり、神経障害によって慢性的なしびれや痛み、排尿障害、勃起障害等を起こしたりします。 糖尿病の治療には食事療法、運動療法、薬物療法があります。
食事療法、運動療法が治療の基本ですが、これらだけで血糖値が下がらない場合には薬物療法(内服薬やインスリン注射)を併用します。 糖尿病のコントロールは空腹時血糖、随時血糖、HbA1c等を指標として行いますが、年齢や合併症によって目標値が定められています。 当院でも内服薬の処方からインスリンの導入、入院してのインスリン強化療法等行っております。
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メタボリック症候群 | ||
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