気管支喘息 |
気道の慢性的な炎症によって気道狭窄と気道過敏性の亢進がもたらされ、喘鳴(ぜいめい)、呼吸困難、咳等を起こす病気です。
喘息は近年、管理、治療のガイドラインが確立した疾患であり、吸入ステロイド薬を中心とした長期管理治療と
発作時にのみ使う短時間作用型の気管支拡張吸入薬を使い分けることが重要になっています。 医師の説明をよく聞いて治療すれば、長期安定を望める疾患になっています。
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咳喘息 |
8週間以上持続する慢性の空咳(痰を伴わない咳)で気管支喘息とは異なり、喘鳴や呼吸困難を伴いません。
原因ははっきりとは分かっていませんが、アレルギー素因や風邪やタバコ、ストレス等が関与していると言われています。 気管支喘息へ移行する例もあり、早期の治療が有効とされます。治療は吸入ステロイドが中心となります。
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肺気腫(COPD) | ||
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間質性肺炎・肺線維症 |
間質性肺炎は肺胞間質の炎症性肺障害と線維化によって肺のガス交換が障害され、呼吸不全をきたす病気です。
薬剤性や職業性、放射線によるものもありますが、原因不明な場合も多くあります。 CTやレントゲンなどの画像検査と呼吸機能検査、聴診等の理学所見で診断します。
ステロイドの内服や注射で治療しますが、治療困難例も多くみられます。 また肺がんの合併が非常に多く、3~6か月毎のレントゲンやCT等の画像診断が必要とされます。 |
睡眠時無呼吸症候群 |
睡眠中に呼吸停止あるいは低呼吸が引き起こされる病気です。
睡眠中のため本人の自覚症状は乏しいことが多く、家族から指摘されて受診される方が多いのが特徴です。
症状は夜間の睡眠の質が低下するために日中にひどい眠気におそわれることであり、 長距離運転をされる方や精密な作業をされる方で事故の原因になり社会問題にもなっています。 疑われる場合はまずは外来で簡易検査、疑診の場合は1泊入院しての精密検査となります。
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肺がん |
男性のがん死因の第1位、女性でも第2位、男女合計で1位であり、年間約5万人が亡くなっています。
胃がんや大腸がんに比べて予後が悪く、 ステージIでは5年生存率は85%ありますが、ステージIIでは50%、ステージIIIでは20%、ステージ4では5%しかなく、 ステージIまでの早期発見が命を分ける事になります。 一般的に行われる肺がん検診は喀痰細胞診と胸部レントゲンですが、
レントゲンには心臓の影などと重なっている場所など死角があり、全体の8割程度しか見えていないと言わざるをえません。 被爆や費用の問題もありますが、ハイリスク(喫煙者や家族歴のある方、肺気腫や間質性肺炎)の人は定期的なCT検査をお勧めいたします。
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