第六回  新型コロナウイルスワクチンについて

寒くなりましたね。皆さまいかがお過ごしでしょうか?今回は先般開始となった新型コロナウイルスのワクチン接種についてです。いよいよ宮崎でも、まず江南病院にて医療従事者向け接種が始まりました。これはいわゆる先行接種というもので、事務手続きから接種、その後の状態観察までの流れを実践し、確認すると言う意味合いが強く、本格的な接種は来月中旬以降に、一般の医療従事者向け接種が始まり、その後持病のある高齢者、高齢者、一般の方々と続く予定です。輸入品ですのでワクチン供給が確定していないという事情もあり、はっきりとはしていませんが、おそらく秋~初冬頃には多くの国民が接種を完了していると思われ、年末から来年にかけては感染者も重傷者も激減し、コロナ前に近い生活がおくれるようになる事が期待されます(甘い?)。

F社のワクチンは3週間感覚で2回打ちです。効果がどれくらい持続するかなどは、今後の研究結果待ちですが、社長は2年毎、変異が大きければ1年毎になるのでは、と述べているようです。よく患者さんに聞かれるのは、ワクチンは打つべきですか、副作用は無いですか?と聞かれますが、答えは「みんな初めてですので誰にも分かりません」としかいえません。しかしながら、現在まで発表されているデータや先行して接種している欧米からの情報では、非常に高い有効率と安全性が示されており、大いに期待できると思っています。局所の疼痛や発赤は程度の差こそあれ高確率でおこりますが、いわゆるアナフィラキシーショックという致死的なアレルギーを来す確率は極めて低く20万分の1とされております。インフルエンザでは100万分の1とされますので、それよりは多いようですが、宝くじの一等前後賞の確率が100万分の1ですので、よほどのアレルギー体質でないかぎり心配はいらないかと思います。私は医療者ですので接種しないと仕事にならないと考えていますし、積極的に接種を受け、患者さん方にもお勧めするつもりです。

ワクチンが奏功して1日も早く日常生活が、縮こまったnew normalやwithコロナの世界ではなく、自由で密々なアフターコロナの世界が訪れることを切に願います。

次号では接種体験記でも書こうかと思っています。