第五回  新型コロナウイルスについて2

あけましておめでとうございます。今回も新型コロナウイルスに関してです。新年早々から感染者急増の報があり、いよいよこのウイルスとの戦いも佳境に入ってきたようです。COVID-19を媒介するのはヒトのみであり、感染拡大を阻止するにはヒト同士の接触を避けるしかありません。大人も子供も男性も女性も、日常生活に高度の制限を余儀なくされる現状は、当面変わらないと思われます。

R3/1/10現在まで我が国の感染者数は約30万人、死者数は4千人で致死率は0.013%です。ちなみに米国は感染者2200万人、死者38万人、致死率0.017%で、実は致死率においては意外と大差ない状態です(アジア人はコロナウイルスに対するクロス抗体を保有している人が多いとか、日本人は血が固まりくく血栓ができにくいから重症化しにくい等の諸説もありますが、科学的根拠は十分ではないようです)。死亡者が少ないのは感染者が少ないことが主な原因であり、感染者が少ないのは日本人の同調性の高さ(お上の感染対策などに比較的素直に従う)、やマスク分化(マスク生活に抵抗感が少ない)、手洗い分化が関係しているのだと思います。

ざっくり言ってCOVID-19は8割が無症状、1~2割が肺炎をおこすとされますが、致死率は前述のように(SARS等に比し)低く、1万人感染して2人は亡くならないということになります。誰も免疫を持っていないので感染は爆発的に広がりますが、致死率からはさほどのウイルスではないともいえます。国や自治体が何とか経済活動を止めないようにと言うのも、景気が悪化して自殺者や困窮者が増えることを懸念してのことで、ある程度理解できます。そもそも2類相当、指定感染症である事が合理的かどうかも意見が分かれるところです。

歴史を振り返ると集団免疫の獲得には数年かかるという説もありますが、欧米ではワクチン接種が始まっており、治療薬の研究開発も世界中で取り組まれています。

1日も早く日常生活が、縮こまったnew normalやwithコロナの世界ではなく、withoutコロナの世界が訪れることを切に願います。