第三回  新型コロナウイルスについて2020.10

宮崎県で初の新型コロナウイルス患者が出た3/6から7ヶ月あまりがたちました。
現在まで宮崎県内で約400名の患者が出ていますが、欧州や米国等、世界の状況を考えると当面終息の気配はないように思います。

新型コロナウイルスはSARSやエボラ出血熱のように、早期に重篤化して死に至るという例は少なく、多くが軽症または無症状です。特に活動性の高い若い方に軽症が多く、それが流行につながっているようです。宿主を殺さず、活動させることで自分の勢力範囲を急速に拡げるしたたかなウイルスのようです。しかしながら現在まで本邦における死者は1000名程度、治療薬もワクチンもあるインフルエンザで毎年3000人以上が亡くなっている事を考えると、あまり過度に恐れおののく必要はないのかもしれません。

適切にマスクを装着し、social distanceをとり、うがい手洗いを励行すれば、たとえ感染者と接触があったとしても濃厚接触者とはならず、すなわち感染の可能性は低いと考えられます。正しく理解して冷静に怖がることが肝要と思います。

“発熱患者おことわり!”という所もあるようですが、地域医療にたずさわる身としてそういうわけにはいきません。当院では時間的、空間的な分離をし、できうる限りの感染防御策をとって発熱外来を実施する予定です。