第二回  大腸がん検診について2020.9

皆様、検診ちゃんと受けていますか?

ブログ1回目は胃がん検診についてでした。ブログ2回目の今回は大腸がん検診についてです。当ホームページの「病気について」のコーナーでも書いていますが、大腸がんは近年増加傾向にあり男性のがん死亡の第2位、女性では第1位になっています。全国で年間5万人以上が亡くなっておられます。

一方、早期発見による5年生存率(治癒率)は非常に高く、ステージIで95%、ステージIIでも85%が、なんとステージIIIでも75%が治癒する病気です。これは同じくステージIで80%、ステージIIで45%である肺がんやステージIで40%、ステージIIで20%の膵臓がん等に比して早期発見による恩恵が大きく、検診をうける意義が非常に高いと言うことができます。

宮崎市で現在行なわれている大腸がん検診は便潜血検査です。欧米などでは1日分の便を検査する1日法が主流ですが、本邦では感度を上げるため2日法が多く採用されています。統計学的にも死亡率減少効果が証明されている検査ではありますが、あくまで便の検査であり、がんに対する感度はせいぜい80%とされています。これは実際に大腸がんがある人を100人検査しても80人しか陽性とならず、20人は見逃されるということになります。また逆に便の検査で陽性となり、精密検査を受けても実際にがんがある人は2~3%に過ぎないとされています。

早期に大腸がんを発見する確実な方法はやはり全大腸内視鏡検査(大腸カメラ)です。感度95%以上、特異度99%以上とされています。以前は内視鏡も太く硬く、鎮静剤投与も一般的ではありませんでしたので、非常に苦痛を伴う検査であることが多かったようです。現在ではスコープや周辺機器も改善されてきており、苦痛はかなり軽減しているとされますが、検査の性質上、どうしても術者の技術的な要素に大きく左右される事は否めません。苦痛のない検査で微小な病変を発見するには経験豊富かつ苦痛に配慮した専門医による検査をうけるのが最善の方法です。当院では現在年間500名程度検査していますが、99%以上で盲腸まで観察し、挿入時間は平均5分程度(検査時間は観察含めて30分程度)で、殆どの患者さんに「楽な検査だった」と言っていただいております。大腸がんはがんの中ではあまり進行が早い方ではありませんので、一部の高リスクの方を除けば検査は3年に1回程度で十分です。

皆さん、大腸がんで死ぬのは非常にもったいないことです。40歳を過ぎたら一度は大腸内視鏡検査をお受けになることをお勧めします。